サザンオールスターズ ライブツアー 2019 「キミは見てくれが悪いんだから・・・」ライブレポート (ネタばれ注意)

サザンオールスターズのLIVE TOUR 2019「”キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!”だと!? ふざけるな!!」の2019年5月12日の埼玉メットライフドームの公演に参戦しましたのでライブレポートを書きます。ネタばれが含まれた記事になりますので、これから公演を見られる方で曲順・セットリストを知りたくない人は、ここでさようならになります。公演後に参照してもらえるとうれしいです。
終わった直後の感想として、ずいぶんと攻めた選曲だったなぁと思います。オールドファンからすると10年以上前のライブではおなじみだった曲に対して懐かしいという想いであったり、これまであまりライブでは演奏されてこなかった曲に対して驚き(これやるのといった)の想いがこれまで以上に多い選曲であったのかなぁと。いわゆるマイナー曲と呼ばれるものの比重が高いことに対するファンの反応を見ているというか、当然もっとメジャーなヒット曲を数珠繋ぎにしてのお祭り騒ぎを期待しているファンがいることも分かっていながらも、今聞いてほしいまたは自分達が演奏したいものを中心にやるという強いメッセージもあるのかなと。これまでもいかにファンを裏切り続けるか(誤解ないように補足すると予定調和にならない、予想できないという意味での裏切り)を考えているといった趣旨の発言も過去にはされていたので。
桑田信者からすると、メジャーだろうがマイナーだろうが桑田さんの作品であれば何でも来いであるし、1曲1曲の楽曲をじっくり聞くことができるという面においては今回のライブは相当満足度の高いものであったと思う。
2018年のキックオフライブ「ちょっとエッチなラララのおじさん」やROCK IN JAPANでの選曲が、曲数こそ違うがヒット曲のオンパレードで完全なお祭りモードライブとすると今回のツアーはその対局にあるものなのかもしれない。どっちのライブもできるのがサザンのサザンたる凄さでありバンドの表現者としての大きなふり幅が魅力なのではないかなぁということを考えた。

あと狙った訳ではないのであろうが、lalalaとかtululuとかnananaとか同じ文字を重ねてメロディーに合わせて歌う歌詞が印象的な曲が多かった。(振り返り検証してみたい)

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1.東京VICTORY ~ 3.希望の轍

1.東京VICTORY
2.壮年JUMP
3.希望の轍
完全に予想していなかった展開での1曲目、最近ゆったりとした曲調の曲から入ることが多かったので、ベタな盛り上げ曲を想定していたが完全な裏切り。
当然セットリストには入る予想はしていたがまさかの1曲目とは。やられた。オープニングの演出もかっこよかったですね。プロジェクションマッピング風な映像から、ライトをうまく使って影を表現するのに痺れました。でいきなりの光るリストバンドを使っての演出。まだ明るかったですが、Wow~の裏打ちのハモリを思いっきり唄う! こぶしを突き上げる。のっけから全開だ

♪「時がとまったままの あの日のMy hometown 二度と戻れぬ故郷」

3曲目には、烏帽子岩で演奏する映像が、そう茅ヶ崎物語のあのシーンだ。もしやと思う間もなくあのキーボードのイントロが流れる。出だしの「ヘイ!」から
♪「愛されるために羽ばたくような Baby love」 いつものシャウト
いきなり飛ばすなぁと で検証①「Di di di ・・・

ここで最初のMCです。 ご当地ネタの西武球場時代の話とか屋根があるだけのドームとか令和の話。 (今日は2日目)

4. 闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて  ~  8.青春番外地

4.闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて
5.SAUDAGE ~真冬の蜃気楼~
6.彩 ~Aja~
7.神の島遥か国
8.青春番外地

MCから一気に9曲。前半は「海のOh,Yeah!!」の収録曲が続く、最新ナンバーの「闘う戦士たちへ愛を込めて」と「北鎌倉の思い出」を除くと「SAUDAGE」「彩」「神の島遥か国」「青春番外地」「Moon Light Lover」 は、桑田さん自身が好きな曲と公言しているに等しい曲だ。ラジオで生歌として披露されることも多い楽曲。ひと昔前には皆勤賞かというくらい定番だった「Moon Light Lover」(これは「海のYeah!! 」収録)が久しぶりに聞けてうれしかった。「海のOh,Yeah!!」の未収録曲ではあるが、「欲しくて欲しくてたまらない」「赤い炎の女」とも旋律が分かりやすいため新しいファンも安心して聞けるナンバーが続き観客を引き込んでいくゾーンであった。

9.欲しくて欲しくてたまらない ~ 12.北鎌倉の思い出

9.欲しくて欲しくてたまらない
10.Moon Light Lover
11.赤い炎の女
12.北鎌倉の思い出

「欲しくて欲しくてたまらない」(Kamakura A-6)印象的なイントロ部のシンセサイザーがなる。
「赤い炎の女」(綺麗 2) 検証②「パパラパパラパラ」 (ちょっと違うけど)

この後、メンバー紹介のMC
今回は小ネタが多く長めの尺でした。メンバーの見せ場となる、関口むくちゃんと野沢毛ガニの後に繋がる前振りも行われました。

なんと関口さんのライバルはメンディということで「忘れられた Big Wave」に合わせてダンスをするという貴重な演出が見れました。

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13.古戦場で濡れん坊は昭和のHERO ~ 16.慕情

13.古戦場で濡れん坊は昭和のHERO
14.JAPANEGGAE(ジャパネゲエ)
15.女神達の情歌(報道されないY型の彼方へ)
16.慕情

ここからだんだんと曲調がゆっくりになり日本語を噛みしめるべくまた、艶美なエロなゾーンに入っていく。日も暮れステージの演出も電飾ライトを使ったものになってくる。

「古戦場で濡れん坊は昭和のHERO」(kamakura A-3)、「JAPANEGGAE」(人気者で行こう 1)、「女神達の情歌(報道されないY型の彼方へ)」(シングル 25)、「慕情」(世に万葉の花が咲くなり 5)とアルバム曲が続く。それでもバラッドに入るなどそれなりに有名な曲。
どうでもいいけど古戦場は、鎌倉の稲村ヶ崎を指している。
女神達の情歌の検証③ちょっと違うが Bad tempting Motions tears on

17. 愛はスローにちょっとずつ ~ 22.東京シャッフル

17.愛はスローにちょっとずつ (新曲・仮題)
18.ゆけ!!力道山
19.CRY 哀 CRY
20.HAIR
21.当たって砕けろ
22.東京シャッフル

ツアーの中で熟成させて、ツアー後にスタジオに入ってレコーディングをすると言われてました新曲。まだ仮題ですがこのまま採用になるかもとのことでした。

最初のMCで「開演1時間で8割のお客さんが帰るライブです。」って冗談を言っていたけどすごい挑戦的なレアでコアな楽曲が並びました。

「ゆけ!!力道山」は「クリスマス・ラブ (涙のあとには白い雪が降る)」34枚目シングルのB面。なぜかホタルカルフォルニアで聞いた印象を強烈に覚えている。力道山のプロレスの映像が流れる。
「CRY 哀 CRY」は「PARADISE」(パラダイス)42枚目のシングルのB面。この曲は一時期ライブで必ず演奏されたのだが、メロディがなじめず良さが分からずここまで来たが、今回懐かしいという感想を持つに至る理由となった代表。
今回のツアーでは、「kamakura」からの2曲と「世に万葉の花が咲くなり」からの「慕情」と「HAIR」の2曲が今演奏したい曲としてのキーメッセージに思えた。
「当たって砕けろ」(熱い胸騒ぎ 3)は、アルバム収録曲ではあるが、勝手にシンドバットのB面。「東京シャッフル」は 19枚目のシングル。

23. DJ・コービーの伝説 ~ 26.はっぴいえんど

23.DJ・コービーの伝説
24.わすれじのレイド・バック
25.思い過ごしも恋のうち
26.はっぴいえんど

サザンなんで、終盤の怒涛の盛り上がりがライブの醍醐味ではあるのですが、「当たって砕けろ」から「はっぴいえんど」までの流れが長くファンをやっていることを本当に喜ぶことができた選曲であったと思う。思いっきり一緒に歌うことができて楽しかった。ど定番の「真夏の果実」や「あなただけを」とかでホロっと思い出と感傷に浸るのもいいが、ライブで桑田さんと一緒に歌えることこそファン冥利につきるというものだと私は思う。

「DJ・コービーの伝説」(Nude Man 1)では小林克也さんがベストヒットUSAをぱろったビデオで出演された。斎藤誠さんについて、ギャラが高いサザンに行って自分のライブに出てくれないと言っていたとかいないとか。(ラジオで披露されたエピソードでした。)
「わすれじのレイド・バック」10枚目のシングル。検証④のla la la la・・・

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27.シュラバ★ラ★バンバ ~ 31.マンピーのG★SPOT

27.シュラバ★ラ★バンバ
28.マチルダBABY
29.ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)
30.イエローマン~星の王子様
31.マンピーのG★SPOT

そして盛り上がりコーナーへ入っていく。「シュラバ★ラ★バンバ」「イエローマン」もちょっと前のライブではおなじみ曲でご無沙汰してますって感じ。イエローマンの人形型の風船は見れなかったけど、手をくるくるダンスしました。

マチルダBABYからのミス・ブランニュー・デイ。この2曲は連続して演奏されることが多い。いつもの特殊効果「マチルダBABY No No No ・・ドカーン」
マンピーの後に、パンツを被ってはいけないよ的なダンサーを揶揄する歌が流れたらステージからメンバーは居なくなってました。

en1.I AM YOUR SINGER ~ en5.旅姿六人衆

en1. I AM YOUR SINGER
en2. LOVE AFFAIR~秘密のデート~
en3. 栄光の男
en4. 勝手にシンドバッド
en5. 旅姿六人衆 (旅姿40周年)

アンコール1曲目は、「I AM YOUR SINGER」53枚目のシングル。30周年の真夏の大感謝祭で楽器を持たずにメンバーが唄った印象や、打ち込みの曲だったこともありライブでやることはないと先入観で勝手に思っていたので、イントロが流れた瞬間にとても驚きました。
「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」「栄光の男」はボーリング好き、長嶋好きの桑田さんだから(あまり根拠ないけど)誰もが予想できるセットリストの定番。

そこで「勝手にシンドバッド」。やはりやらないと40周年記念なんだし。宮城と広島では、ここは「ロックンロール・スーパーマン~Rock’n Roll Superman~」が演奏されたと後から知りました。ファンからの熱心なライブ感想を読んで、自分でも引っかかるものがあり納得して1曲構成を変えたというのをラジオで言われていたのですが、まさかシンドバッドだったとは思いもよりませんでした。昔、いつまでも「勝手にシンドバッド」と「いとしのエリー」ばっかりにしがみついてやっていても進歩がないといった趣旨の発言をされ、一時期ライブではこの重要な2曲を演奏しない期間があったのは知っていますが。桑田さん自身がマッカートニーやクラプトンのライブで定番曲をやらないでお客さんが悲しんでいる姿を見てファンサービスする必要性に気づいたとかいうのもどこぞで読んだ記憶があります。それでシンドバッドをやらなかったライブというのはいつまでさかのぼらないといけないのかは分からないけど、自身も葛藤がありそして変更したというのは、ツアーが終わった後の後日談で聞けるのかしら。なんてことを曲変更から考えました。

ラストの旅姿六人衆(綺麗)も、昔のラス曲定番でしたが、20周年の渚園以降は演奏されることはありませんでした。大森さんが抜けた後、サザンが5人で活動をするようになってから初めての演奏になりました。この辺りの話も聞けると(難しいかな)心境の変化なのかたまたまなのか。
画面に現れた文字は、六人衆ではなく「旅姿40周年」となっていたのでそれなりに意識はされているのは間違いないはずです。
で検証⑤ Na na na ・・・
結局「わすれじのレイドバック」と「旅姿六人衆」の最後のフェードアウトまでの同じ文字の繰り返しが検証の結果印象深かったというだけのことだったようです。
アンコールにも、いつもと違うエッセンスが含まれていました。一部では「海のOh,Yeah!!」に収録されたことからも「TSUNAMI」の演奏も期待されましたが40周年では叶いませんでした。これにはもう少し時間がかかるのかもしれませんね。

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